2016年04月30日

墓前の花、婚約者

宮崎の探偵社 ハマエージェンシーある日
東京都世田谷区の住宅街に
一組みの
老夫婦が訪れていた



応対に出た
その家の主人は
とりあえず応接間に招き入れ
そして来意をたずねた

「私たちは四国の徳島から来ました。
こちらに30歳半ばの息子さんがおられますか?」

ハイ!おりますが・・・と、答えると

「実は、私たちには
東京の商事会社に勤務していた一人娘がおりまして、
その娘が3年前に交通事故で亡くなりました
いつも冷静沈着な運転をする娘が、どうして?
と言う疑問を持ち続けていたところ」

「近くにある菩提寺の
娘の墓に、毎月
月命日に
綺麗なお花がたむけてあるのに気づきました。
お寺の住職に聞いたところ
東京世田谷ナンバーの車に乗って、若い男性が毎月来ている
と答え、参拝記録を見せてくれました
そして、その記録を元に
やっと、今日ここを探し当てて伺った訳です

娘が亡くなる前に
娘に、地元のある男性との結婚を勧めていました
イヤ、勧めていたと言うより
強要していたかもしれない、と今は悔恨しております

相手の男性は
代々受け継いできた、私共の家業である酒造会社の
大事な取引先の御曹司でした

この縁組には
酒造会社と従業員50名の生活が掛かっていました

優しい心を持つ娘ですから
親の勧めを真剣に考えていたと思います
しかし
もしかしたら悩んでいたのかもしれません

四国 徳島から勤め先のある東京へ向かう
東名高速道路での事故のあと
そのことに気が付きました」

訪いを受けていた
世田谷の主人は答えた

「道理で、やっと事情が飲み込めました
息子は商事会社に入社して15年になり
上司の評価もそこそこ良好のようです

以前から度々、重役たちの紹介で
お見合いの話しが来ていますが
テコでも動きません

それどころか
来春の移動で、ニューヨーク転勤を希望していて
今は仕事に打ち込みたい、と申しております

親としては
息子に早く家庭を持って欲しいと
思ってたところですが

いやー、驚きました

もしそちら様のお嬢様と
息子が”約束”をしていたとしたら・・・

どんなお嬢様だったのでしょう・・・

いま写真をお持ちですか?」

老夫婦が内ポケットから
一枚の写真を取り出し
テーブルの上にに置いた

世田谷の主人は
じーっと
その写真に見入っていた

(ボスより)
この話しは、以前
ラジオ人生相談に寄せられた
実話です


本日の書き手は宮崎の探偵社 ハマエージェンシーでした。
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Posted by 宮崎の探偵「ハマBOSS」 at 11:50

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