2010年09月13日

時代小説に見た「子ども心」

 宮崎の探偵社 ハマエージェンシー最近
藤沢周平全集を
読みあさっているとき



昭和62年新潮社から発行された
「本所しぐれ町物語」の中の
”約束”という短編を目にした

 物語は
貧困長屋で暮らす父と子の4人

母親をヤマイで亡くした
10歳の女の子が
二人の幼い弟妹の面倒をみながら
父親の世話まで 必死になって
日々 暮らしている

父親は毎日仕事には出ていくが 
しかし
酒に溺れて 時には酔いつぶれ 
道端に倒れ
そのたびに父親を心配する10歳の女の子が
深夜
父親を迎えに行く・・・など等がリアルに描かれている

ついに酒で身体を壊した父は
ある日、3人の幼子を残し他界した

ここまでのストーリーは
昔であれば 特に稀なことではない

しかし
この物語は
父親が残した多額の借金を返そうとして
10歳の女の子が
懸命に奔走する

その訳は
その借金は
毎夜 父親がツケで飲んでた酒代だけでなく
親子4人が暮らした米・味噌・油代も含まれてるから
と女の子は考えたのである

それに加えて
亡くなった父が いくら飲んだくれでも
借金を踏み倒された、と世間様から非難されたくない
と 父おもいの女の子は・・・

このご時世 いくら子どもでも
新たな 多額の借金はそう簡単ではない
 
しかし闇のルートから
たまたま 父親の借金分のお金を借りることが出来た
が、
その代償として
その10歳の女の子は遊郭に身売りされることになる

父が亡くなり 
3人きょうだいもばらばらになり
最後に女の子が女衒(人身売買業)と共に
長屋を出ていくとき
同じ長屋の住民が
涙して見送る

この短編を読み終わったとき
私には
思わず心底からこみ上げて来るものがあった

と 言うのは
遥か時空を越えた 現代でも
親の離婚や、諸々大人の事情で
子どもを悲しませる状況が後をたたない

探偵の仕事に携わり
背景にいる子ども達の心を
察するとき
胸を締め付けられる思いをする時がある









本日の書き手は宮崎の探偵社 ハマエージェンシーでした。
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Posted by 宮崎の探偵「ハマBOSS」 at 11:16

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